小規模事業者持続化補助金の申請枠ごとの補助額と申請要件

小規模事業者持続化補助金
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小規模事業者持続化補助金とは

小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更等に対応するために取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助することにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とします。

本補助金事業は、持続的な経営に向けた経営計画に基づく、販路開拓等の取組や、その取組と併せて行う業務効率化(生産性向上)の取組を支援するため、それに要する経費の一部を補助するものです。

申請枠ごとの補助額・補助率

類型通常枠特別枠
補助率2/32/3
補助上限50万円200万円
  • 賃金引上げ枠のうち赤字事業者は3/4
  • 適格請求書発行事業者の登録を受けた事業者に対して、補助上限額を一律50万円上乗せ

補助対象者

(1)から(5)に掲げる要件をいずれも満たす小規模事業者(個人、又は法人)等であること。

(1)小規模事業者

業種従業員数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業20人以下
製造業その他20人以下

(2)資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に100%の株式を保有されていない

(3)直近過去3年分の課税所得の年平均額が 15億円を超えていないこと

(4)下記3つの事業において、採択を受けて、補助事業を実施した場合、各事業の交付規程で定める様式第 14「小規模事業者持続化補助金に係る事業効果及び賃金引上げ等状況報告書」の提出を本補助金の申請までに行った者であること

1「小規模事業者持続化補助金<一般型>」

2「小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>」

3「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」

※様式第14の提出を行っていない場合、過去採択した日から本補助金の受付締切日までに60か月以上経過していなければ、補助対象者となりません。

(5)小規模事業者持続化補助金<一般型>において、「卒業枠」で採択を受けて、補助事業を実施した事業者ではないこと

補助対象事業

(1)「経営計画」に基づいた販路開拓等のための取り組み、あるいは販路開拓と業務効率化(生産性向上)を同時に行う取り組みであること。

(2)商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組むこと。(様式4の発行及び助言)

(3)以下に該当する事業を行うものではないこと

・同一内容の事業について、国が助成する他の制度(補助金、委託費等)と重複する事業

・本事業の終了後、概ね1年以内に売上げにつながることが見込まれない事業

・マージャン店・パチンコ店・ゲームセンター店等、性風俗関連特殊営業等の事業

補助対象経費

  1. 機械装置等費:補助事業の遂行に必要な機械装置等の購入に要する経費
  2. 広報費:パンフレット・ポスター・チラシ等を作成および広報媒体等を活用するために支払われる経費
  3. ウェブサイト関連費:販路開拓等を行うためのウェブサイトや EC サイト等の構築、更新、改修、開発、運用をするために要する経費
  4. 展示会等出展費:新商品等を展示会等に出展または商談会に参加するために要する経費
  5. 旅費:原材料調達の調査等に係る、宿泊施設への交通費・宿泊代
  6. 開発費:新商品の試作品や包装パッケージの試作開発にともなう原材料、設計、デザイン、製造、改良、加工す るために支払われる経費
  7. 資料購入費:補助事業遂行に必要不可欠な図書等を購入するために支払われる経費
  8. 雑役務費:補助事業期間に臨時的に雇い入れた者のアルバイト代
  9. 借料:機器・設備等のリース料・レンタル料として支払われる経費
  10. 設備処分費:設備機器等を廃棄・処分、または返却する際に修理・原状回復にかかる経費
  11. 委託・外注費:自ら実行することが困難な業務の一部を第三者に委託・外注する経費

補助対象経費全般にわたる留意事項

  • 補助対象となる経費は、以下の条件をすべて満たす必要があります。 
    (ア) 使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
    (イ) 交付決定日以降に発生し対象期間中に支払いが完了した経費
    (ウ) 証拠資料等によって支払金額が確認できる経費
  • 補助対象となる経費は、販路開拓などの取り組みに要する費用に限られ、補助期間外に実施された取り組みに係る経費は補助対象外となります。クレジット払いは、補助期間内に支払いが完了しているものに限ります。
  • 電子商取引においても、証拠資料によって確認できる経費のみが対象となります。また、電子マネーでの支払いについても、補助対象となるためには経理処理の証拠となる書類を整理・保存・提出できる必要があります。
  • 補助対象経費は区分経理を行い、証拠書類によって金額等が確認できるものに限定されます。
  • 発注先(委託先)の選定にあたっては、1件あたり100万円超(税込)を要するものについては、2者以上から見積を取り、より安価な発注先(委託先)を選ぶ必要があります。また、中古品の購入に関しては、2者以上からの見積が必要であり、理由書の提出による随意契約での購入は補助対象外となります。

審査項目

I.基礎審査

次の要件を全て満たす提案書であることを確認する審査です。以下の要件を満たさない場合は、提案書は失格とされ、その後の審査は行われません。

  1. 必要な提出資料がすべて提出されていること
  2. 「2.補助対象者」(P.5)、「3.補助対象事業」(P.6)、「4.補助率等」(P.7)、「5.補助対象経費」(P.13)の要件及び記載内容に合致すること
  3. 補助事業を遂行するために必要な能力を有すること
  4. 小規模事業者が主体的に活動し、その技術やノウハウ等を基にした取組であること

Ⅱ.書面審査

経営計画書・補助事業計画書について、以下の項目に基づき加点審査を行い、総合的な評価が高いものから順に採択を行います。

  1. 自社の経営状況分析の妥当性
    • 自社の経営状況を適切に把握し、自社の製品・サービスや自社の強みも適切に把握しているか。
  2. 経営方針・目標と今後のプランの適切性
    • 経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえているか。
    • 経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか。
  3. 補助事業計画の有効性
    • 補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか。
    • 販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか。
    • 補助事業計画に小規模事業者ならでの創意工夫の特徴があるか。
    • 補助事業計画には、ITを有効に活用する取組が見られるか。
  4. 積算の透明・適切性
    • 補助事業計画に合致した事業実施に必要なものとなっているか。
    • 事業費の計上・積算が正確・明確で、真に必要な金額が計上されているか。

※全国的に実施される「小規模事業者持続化補助金」で補助を受けた事業者は、過去3年間に実施した補助事業を踏まえて、補助事業計画を作成する必要があります。審査では、計画が適切に作られているかどうかや、過去の補助事業との違いが明確かどうかなどが評価されます。

※補助金をより多くの事業者に提供するため、過去に補助を受けた回数に応じて、段階的に減点調整が行われます。

※補助金申請システム「Jグランツ」を使用せず、郵送で申請した事業者には減点が課せられます。

Ⅲ.加点審査

政策的観点から加点審査を行います。【重点政策加点】、【政策加点】からそれぞれ1種類、合計2種類まで選択することができます。3種類以上選択した場合、書類不備となります。

【重点政策加点】

①赤字賃上げ加点 賃金引上げ枠に申請する事業者のうち、赤字である事業者に対して、採択審査時に政策的観点から加点(=赤字賃上げ加点)を行います。

②事業環境変化加点 ウクライナ情勢や原油価格、LPガス価格等の高騰による影響を受けている事業者に対して、採 択審査時に政策的観点から加点(=事業環境変化加点)を行います。

③東日本大震災加点 東京電力福島第一原子力発電所の影響を受け、引き続き厳しい事業環境下にある事業者に対して、政策的観点から加点(=東日本大震災加点)を行います。

【政策加点】

①パワーアップ型加点 以下の類型に即した事業計画を策定している事業者に対して、政策的観点から加点を行います。

  • 地域資源型 地域資源等を活用し、良いもの・サービスを高く提供し、付加価値向上を図るため、地域外への販売や新規事業の立ち上げを行う計画
  • 地域コミュニティ型 地域の課題解決や暮らしの実需に応えるサービスを提供する小規模事業者による、地域内の需要喚起を目的とした取り組み等を行う計画

②経営力向上計画加点 各受付締切回の基準日(別紙「参考資料」の P.9を参照)までに、中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けている事業者に対して、採択審査時に政策的観点から加点(=経営力向上計画加点)を行います。

③事業承継加点 各受付締切回の基準日(別紙「参考資料」の P.9を参照)時点の代表者の年齢が満60歳以上の事業者で、かつ、後継者候補が補助事業を中心になって行う場合、採択審査時に政策的観点から加点(=事業承継加点)を行います。

(ア)会社で「他の役員(親族含む)」の場合、「現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書」(申請書の提出日から3か月以内の日付のもの・原本)、又は、役員に就任していることが分かる書類の写し。

(イ)会社または個人事業主で「従業員(親族含む)」の場合、当該従業員にかかる「雇用契約書」の写し、又は、当該従業員を雇用していることが分かる書類の写し。

(ウ)個人事業主で「家族専従者」の場合、必須の添付書類である「確定申告書または青色申告決算書」において専従者であることが確認可能なら、追加資料は不要。

(エ)上記の(ア)~(ウ)以外の場合、実在確認用の公的書類(本人の運転免許証の写しや住民票等)。

④過疎地域加点 過疎地域という極めて厳しい経営環境の中で販路開拓等に取り組む事業者を重点支援する観点から、「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法」に定める過疎地域に所在し、地域経済の持続的発展につながる取組を行う事業者に対して、採択審査時に政策的観点から加点(=過疎地域加点)を行います。

小規模事業者持続化補助金に関する重要事項

  • 本補助金事業は、小規模事業者が自社の経営を見直し、経営計画を作成し、販路開拓の取り組みを支援することを目的としています。事業者自らが検討しているような記載が見られない場合、本補助金の趣旨に沿わない提案と捉えられ、評価に関わらず採択の対象とならないことがあります。
  • 補助金の不正受給には罰則があり、申請書類には宣誓が必要です。虚偽の申請や不正な行為に加担した場合、交付決定が取消され、補助金の返還が求められます。
  • 補助金交付決定通知書を受領していない場合は、補助対象となる経費支出はできません。また、補助金の対象となる経費の発注・契約・支出行為は、「補助金交付決定通知書」受領後から可能であり、現金支払いについては1取引10万円超(税抜き)の場合は補助対象外となります。
  • 補助事業の内容や経費の配分を変更する場合は、あらかじめ「変更承認申請書」を提出し、承認を受ける必要があります。新しい費目の追加は補助事業計画に記載されていない限りできません。また、「設備処分費」や「業務効率化の取組」による経費支出は、あらかじめ申請時に所定の様式内に記載し、「経費明細表」に計上していることが前提条件となります。
  • 補助金を受け取るためには、補助事業を開始し、定められた期日までに実績報告書や関係書類を提出する必要があります。期日までに提出できなかった場合、補助金を受け取れなくなります。
  • 補助金を受け取る場合、実際に受け取る金額は交付決定通知書に記載された金額よりも少なくなる場合があります。また、実績報告書等の確認時に、要件を満たしていない場合や補助対象外経費が計上されている場合、補助金の交付は行われません。収益納付に該当する事業を実施した場合、補助金が減額されることがあります。
  • 補助金を受けた財産等の目的外使用、譲渡、担保提供、廃棄等には制限があり、処分制限期間内に当該財産を処分する場合には、必ず補助金事務局等へ承認を申請し、承認を受けた後でなければ処分できません。承認を得ずに処分を行うと、補助金交付取消・返還命令の対象となります。
  • 申請・補助事業者は、指示に従うことが求められ、補助金事務局等が実施状況の確認や現地調査を行うことがあります。また、不正受給の疑いがある場合には調査が実施されます。取引先に対しても現地調査が実施されることがあります。

行政書士に申請サポートを依頼するメリット

補助金の申請は、事業計画策定や必要書類の準備、採択後も交付申請や実績報告等の多くの手続きがあり、非常に煩雑です。補助金申請に関する豊富なノウハウを持ち、手続きに精通している専門家にサポートを依頼することで自社の負担を大幅に軽減することが可能になります。サポートを依頼するメリットは、以下のような点が挙げられます。

  • 申請書類の作成や提出手続きに関するアドバイスを受けられる
  • 申請書類の不備や誤りを防ぐことができる
  • 事務負担が大幅に軽減できる

行政書士に依頼することで、補助金の申請がスムーズに進められたり、不備や誤りを防ぎ、採択確率を高められるようなアドバイスを受けることができます。 当事務所は補助金申請サポートを専門としており、申請に必要な情報を提供させていただき書類作成や手続きをトータルでサポートいたしますので、申請にかかる手間を削減することができます。補助金申請が初めてでどういう手続きがあるのかわからない方や、申請書の書き方がわからない方に対して手厚くサポートをいたしますのでお気軽にお問い合わせください。


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