小規模事業者持続化補助金について知ろう
小規模事業者持続化補助金とは?
小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更等に対応するために取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助することにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とした補助金です。持続的な経営に向けた経営計画に基づく、販路開拓等の取組や、その取組と併せて行う業務効率化(生産性向上)の取組を支援する制度です。
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小規模事業者持続化補助金の全体像とスケジュール、申請方法
全体の流れ
小規模事業者持続化補助金の申請から補助事業終了・精算払いまでの全体の流れは以下のとおりです。年間4回程度公募されており、約3ヶ月の公募期間内に申請を行い、締切後に一斉に審査され、約2ヶ月後に採択が発表されます。
採択後、見積書や相見積書等を整備し交付申請の手続きを行います。事務局の審査を経て交付決定を受けた後に初めて補助事業を開始することができるようになります。交付決定前に契約等を行なった経費は補助対象外になりますので注意しましょう。
補助金は事業完了後に後払いのため、補助事業遂行の際には自己負担が必要となります。事業実施期間内に納品・支払等全てを完了させ、補助事業実績報告書提出期限(事業実施期日から10日程度)までに支払証憑等を整備のうえ、実績報告書を提出、審査を経て補助金額が確定します。事業実施期間は公募回により定められていますが、概ね採択発表日から6ヶ月程度です。
申請段階では投資する設備等の見積書は不要ですが、採択決定後すぐに交付申請をできるよう見積書や相見積もり書を準備しておくのが望ましいでしょう。
スケジュール
令和5年度は第12回と第13回のスケジュールが公表されています。
公募回 | 公募締切 | 採択 | 事業実施期間 | 実績報告 |
---|---|---|---|---|
第12回 | 2023年6月1日 | 2023年9月頃? | 2024年4月30日 | 2024年5月10日 |
第13回 | 2023年9月7日 | 2023年12月頃? | 2024年7月31日 | 2024年8月10日 |
交付申請〜交付決定までには相応の期間を要します。交付決定以降に事業に着手できるようになるため、見積書の準備から交付決定までに2ヶ月程度要すると想定し、5ヶ月程度で完了するようスケジュールを管理して事業を実施する必要があります。公募開始から入金までは最長で1年程度要するケースもありますので、余裕を持ったスケジュール及び資金計画のもと補助事業を実行する必要があることを認識しておきましょう。
申請方法
郵送または電子申請により申請できます。電子申請を行うことにより加点を得られますので電子申請を活用しましょう。その際gBizIDが必要になりますので早めに準備しておきましょう。
申請手続きの基本的な流れ
- 「応募時提出資料・様式集」を確認し、必要書類を作成・準備します。
- 「経営計画書」(様式2)と「補助事業計画書」(様式3)の写し、申請する枠や加点に関する書類を商工会議所窓口に提出し、「事業支援計画書」(様式4)の作成・交付を受けます。 ※「事業支援計画書(様式4)」発行の受付締切は、原則公募締切の1週間前となります。
- 必要な提出物を全て揃え、電子申請又は郵送により提出。 ※電子申請の場合は23:59まで受付。郵送の場合は当日消印有効。
申請手続きにおける留意点>
事業者自身が、経営計画・補助事業計画等の作成時や採択後の補助事業実施の際に、商工会・商工会議所の支援を直接受けながら取り組む事業です。このため、社外の代理人のみで、地域の商工会・商工会議所へ相談や「事業支援計画書(様式4)」の発行依頼等を行うことはできません。
必要書類
書類名 | 様式 | 法人 | 個人 |
---|---|---|---|
小規模事業者持続化補助金事業に係る申請書 (電子申請の場合は不要) | 様式1 | ○ | ○ |
経営計画書兼事業計画書 | 様式2 | ○ | ○ |
補助事業計画書 | 様式3 | ○ | ○ |
事業支援計画書 | 様式4 | ○ | ○ |
補助金交付申請書 (郵送による申請の場合は必要) | 様式5 | ○ | ○ |
宣誓・同意書 | 様式6 | ○ | ○ |
直近の貸借対照表・損益計算書 | ー | ○ | ー |
直近の確定申告書又は開業届 | ー | ー | ○ |
注意点
補助対象業種・従業員数
- 補助対象者業種と従業員数に定めがあります。医師や個人農業者、医療法人・学校法人等は対象外です。
業種 | 従業員数 |
---|---|
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 常時使用する従業員の数 5人以下 |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
製造業その他 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
補助対象経費区分
- 補助対象経費 1.機械装置等費、2.広報費、3.ウェブサイト関連費、4.展示会等出展費、5.旅費、6.開発費、7.資料購入費、8.雑役務費、9.借料、10.設備処分費、11.委託・外注費の11区分に該当する経費が補助対象となります。 補助事業に必要なホームページ作成等も対象になりますが、3.ウェブサイト関連費は単独では申請できず、かつ全体の25%以内である必要があります。
申請について
- 商工会議所が発行する事業支援計画書(様式4)の発行が必要です。発行締切は原則、補助金申請締切日の1週間前ですが、直前期は混雑する場合があり締切に間に合わないことを避けるためにも早めに発行を依頼するのが良いでしょう。 一度採択された以降も申請は可能ですが、3年以内に実施した内容と別の事業である点の疎明が必要であり、審査においては減点措置がとられることになります。
活用事例
活用事例1:老舗割烹料亭がテイクアウト弁当販売・日本庭園を活用した屋外イベント開始
老舗割烹料亭がドライブスルー型テイクアウト弁当販売事業を開始。これまで築いてきた店舗イメージを毀損することなく一般消費者も求めやすい商品を開発したことで敷居が高く宴会で利用するお店というイメージを払拭し新たな販路開拓を実現。また、日本庭園を活用した屋外イベントを実施し、一部庭園を開放するなどして同店を利用したことがない世代の利用にも繋がった。
活用事例2:雑貨製造小売業がカプセルマシンやECによる非対面型販売の拡充
服飾雑貨、インテリア小物等の製造小売を行う事業者が、カプセルマシンによる非対面型の観光土産販売事業を開始。会社や直営店の紹介が主軸であった販売方法をオンラインショップへの誘導機能を追加し、EC販売を強化した。
活用事例3:焼肉屋が外国語対応Webサイトを構築しWeb予約開始
少人数運営のため繁忙時の電話予約対応が難しいことが課題であった焼肉店がネット予約対応のWebサイトを構築。海外の利用者を獲得するため、外国語翻訳機能を搭載することで海外のお客様からもご好評を得ることができ、新規顧客獲得と業務効率化を実現。
まとめ
小規模事業者持続化補助金の申請の流れや必要書類、活用事例等について解説をいたしました。 小規模事業者持続化補助金は、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上や持続的発展を図ることを目的とした補助金です。上記のような事例を参考に、自社の経営計画に基づいた取り組みを行うことで、より良い経営状況を実現することができます。是非、活用を検討してみてください。
どういう取り組みが補助の対象になるかわからない、申請方法や計画書の書き方に不安があるという方は、下記にて活用事例や計画書の書き方などが取り上げられていますので参考にしてみてください。
行政書士に申請サポートを依頼するメリット
事業再構築補助金の申請は、事業計画策定や必要書類の準備、採択後も交付申請や実績報告等の多くの手続きがあり、非常に煩雑です。補助金申請に関する豊富なノウハウを持ち、手続きに精通している専門家にサポートを依頼することで自社の負担を大幅に軽減することが可能になります。サポートを依頼するメリットは、以下のような点が挙げられます。
・申請書類の作成や提出手続きに関するアドバイスを受けられる
・申請書類の不備や誤りを防ぐことができる
・事務負担が大幅に軽減できる
行政書士に依頼することで、補助金の申請がスムーズに進められたり、不備や誤りを防ぎ、採択確率を高められるようなアドバイスを受けることができます。 当事務所は補助金申請サポートを専門としており、申請に必要な情報を提供させていただき書類作成や手続きをトータルでサポートいたしますので、申請にかかる手間を削減することができます。補助金申請が初めてでどういう手続きがあるのかわからない方や、申請書の書き方がわからない方に対して手厚くサポートをいたしますのでお気軽にお問い合わせください。