給湯省エネ事業の必要書類と加算要件について解説します!
過去最大級のリフォーム・省エネにかかる補助制度である、「住宅省エネ2024キャンペーン」の交付申請受付がついに3月29日10時より開始されました。令和5年度も大変注目度の高い制度でしたが、令和6年度からは予算規模がさらに拡大するなどパワーアップして継続されています。
高効率給湯器の設置に最大20万円が補助される給湯省エネ事業は、令和5年度は300億円の予算が措置されておりましたが、令和6年度は580億円と大幅に増額したことに加えて、賃貸物件のオーナー様向けの賃貸集合給湯省エネ事業(予算額:185億円)もスタートし、注目度が高い制度であります。
こちらの記事では給湯省エネ2024事業に申請するために必要な書類や、加算を受けるためのポイント等について解説いたします。当キャンペーンに参加するためには、支援事業者としての登録を行う必要があるなど一定の要件がございます。また、頻繁に共同事業実施規約の様式が改定されておりますので、申請を予定される方は忘れず新様式にて書類の取り交わしを行いましょう。
弊所では、令和5年度より先進的窓リノベやこどもエコすまいの申請サポートを行っており、多くの事業者さまの手続きのお手伝いを行なってきた実績がございます。令和6年度も引続きリフォーム事業者さまのサポートを全国対応で行ってまいりますので、申請にお困りの方はお気軽にご相談ください。
目次
給湯省エネ/賃貸集合給湯省エネ事業とは?
給湯省エネ事業/賃貸集合給湯省エネ事業とは経済産業省が実施する補助事業で、家庭のエネルギー消費において大きな割合を占める給湯分野について、高効率給湯器の導入支援により「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的とする事業です。
国土交通省(子育てエコホーム)・環境省(先進的窓リノベ)と合わせて住宅省エネキャンペーンという過去に類を見ない規模で実施されている大型の補助事業であり、これまでは各事業ごとに交付申請を行うことが一般的でありましたが、ワンストップで申請することができるなど利便性の高い制度となっています。住宅省エネキャンペーンの補助対象となる工事や補助額等は下記の通りです。
子育てエコホーム (旧こどもエコすまい) | 先進的窓リノベ | 給湯省エネ | 賃貸集合 給湯省エネ | |
---|---|---|---|---|
対象対象 | 子育て・若者世帯の新築 断熱改修/エコ住宅設備 等 | 窓の断熱改修 | 高効率給湯器の 購入・リース | エコジョーズ エコフィール |
補助金額 | 新築:80〜100万円/戸 改修:20〜60万円/戸 | 最大200万円 | 10万円〜20万円 | 追焚なし:5万円 追焚あり:7万円 |
対象工事 契約期間 | 契約時期は問わない | 契約時期は問わない | 契約時期は問わない | 契約時期は問わない |
対象工事 着工期間 | 2023年11月02日以降 | 2023年11月02日以降 | 2023年11月02日以降 | 2023年11月02日以降 |
予算額 | 2100億円 (国土交通省) | 1350億円 (環境省) | 580億円 (経済産業省) | 185億円 (経済産業省) |
製品ごとの補助額
令和5年度の住宅省エネキャンペーンにおいて、こどもエコすまい・先進的窓リノベがほぼ予算消化したのに対し、給湯省エネ事業の予算消化率は低調に推移しました。高効率給湯器は設置費用が高額になるのに対し、補助額が少額であったことが背景であると考えられます。令和6年度は予算額・補助額・補助対象者及び製品が大幅に拡充して実施されています。
戸建住宅ではいずれか2台まで、共同住宅では1台まで補助を受けることができます。(賃貸集合は1住戸1台まで)自宅のリフォームにエコジョーズを設置する場合には、子育てエコホームにて補助を受けることができます。対象製品はエコジョーズ・エコフィール・エコキュート・ハイブリッドで、1住戸につきいずれか1台までです。
設置する給湯器 | 令和5年度 | 令和6年度 |
---|---|---|
エコキュート | 5万円/台 | 8万円/台 |
ハイブリッド | 5万円/台 | 10万円/台 |
エネファーム | 15万円/台 | 18万円/台 |
エコジョーズ・エコフィール (賃貸集合給湯省エネ) | ー | 追焚なし:5万円/台 追焚あり:7万円/台 |
子育てエコホーム | 2.7万円/台 | 3万円/台 |
加算を受けるための要件
加算要件 | 加算金額 | 要件詳細 | 確認書類 |
---|---|---|---|
A要件 | エコキュート:+2万円/台 ハイブリッド:+3万円/台 | インターネットに接続可能な機種で、翌日の天気予報や日射量予報に連動することで、昼間の時間帯に沸き上げをシフトする機能を有するものであること。 | ・消費者納品書 ・製品および製品型番が確認できる工事後写真 ・無線LAN設置中の上記写真 |
B要件 | エコキュート:+4万円/台 ハイブリッド:+3万円/台 | 補助要件下限の機種と比べて、5%以上CO2排出量が少ないもの+a又はbに該当するもの a.2025年度の目標基準値+0.2以上の性能値を有する b.おひさまエコキュート) | ・貯湯ユニットの型番(型式)がわかる銘板ラベルの写真 ・工事後写真 |
A・Bいずれも満たす場合 | エコキュート:+5万円/台 ハイブリッド:+5万円/台 | ー | ー |
C要件 | エネファーム:+2万円/台 | ネットワークに接続可能な機種で、気象情報と連動することで、停電が予想される場合に、稼働を停止しない機能を有するものであること。 | ー |
電気蓄熱暖房機の撤去 | +10万円/台 | 2台まで | ・撤去工事の契約書(原契約) ・撤去中写真(工事看板等により、撮影日が確認できるもの) ・撤去後写真 |
電気温水器の撤去 | +5万円/台 | 戸建2台/共同住戸1台まで | ・撤去工事の契約書(原契約) ・撤去前写真(工事看板等により、撮影日が確認できるもの) ・撤去後写真 ・撤去する電気温水器の銘板写真 |
加算を受ける場合の注意事項
加算を受けるためには様々な確認書類と写真が必要になります。特に撤去加算を受ける場合には撮影日がわかる写真を添付する必要があり、つい忘れがちな部分かと思いますので十分注意しましょう。
〈給湯器本体の写真〉
〈A要件申請時の写真〉
〈B要件申請時の写真〉
〈撤去加算申請時の写真〉
申請に必要な主な書類
- 共同事業実施規約
- 工事請負契約書
- 製品型番が確認できる書類
- 加算要件の適合が確認できる書類
- 工事前後の写真
申請の流れとは?
住宅省エネ支援事業者の登録
電子申請を行うための統括/担当者アカウントを取得します。交付申請までに登録されていれば問題ありませんが、早めに登録しておくことをおすすめします。
統括アカウント/担当者アカウントとは?
統括アカウントは1事業者1アカウントのみ取得するもので、住宅省エネキャンペーンの参加登録(事業者登録)を行い、各営業担当者が行う交付申請や補助金受領を管理するためのアカウント。
担当者アカウントとは、各営業担当者が消費者と契約し、交付申請を行うためのアカウント。
担当者アカウントで交付申請を行うには、統括アカウントの共通ポータル上に発行される『登録事業者番号』と『連携用パスコード』を担当者アカウントの共通ポータル上で入力し、連携を行う必要がある。
〈アカウント取得イメージ〉
- 担当者氏名
- 事業所住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 登録事業者番号・連携用パスコードを入力し、統括アカウントと連携
工事請負契約/共同事業実施規約の締結
必ず工事請負契約締結が必要です(電子契約も可)。
同時に共同事業実施規約の取り交わしを行うのが望ましいでしょう。共同事業実施規約は申請を行う各事業ごとに準備が必要です。
〈例〉①給湯省エネ+②先進的窓リノベにワンストップ申請:①・②それぞれの共同事業実施規約が必要。
工事の実施
工事前の写真は後から撮り直すことができず、不備が多い部分なので多めに撮影を行いましょう。
工事着工後、3ヶ月間予算が確保される「予約申請」が可能になります。
工事後の写真は工事前と同じアングルで撮影します。
交付申請
写真や各設備の性能等を証明する書類を添付し交付申請を行います。
交付申請は担当者ごとに担当者アカウントにて行います。不備の補正連絡等は全てポータル上で行うことになります。不備があった場合、補正期間が設定されますので期間内に対応を行いましょう。
補助金交付
審査が完了すると施工業者に補助金が入金されます。事前に合意した方法により補助金相当額を発注者に還元します。
共同事業実施規約が改定されています!
3月15日に給湯省エネ、3月18日に先進的窓リノベ、3月22日に子育てエコホームの共同事業実施規約が改定されました。給湯省エネ・先進的窓リノベは4月16日、子育てエコホームは4月23日以降に契約するリフォーム工事に関しては、新様式でのみ交付申請が可能になりますので注意しましょう。補助金還元について、あらかじめ双方が合意した方法のチェック欄が追加やJクレジット制度の参加表明等の変更がされています。チェックがない場合は受理されない旨が記載されていますので、確実にチェックを行うようにしましょう。
〈給湯省エネ〉
給湯省エネ共同事業実施規約はこちら
〈先進的窓リノベ〉
先進的窓リノベ 共同事業実施規約はこちら
〈子育てエコホーム〉
子育てエコホーム(リフォーム用)共同事業実施規約はこちら
子育てエコホーム(新築用)共同事業実施規約はこちら
ご相談の流れ
弊所では全国の申請手続きをサポートしております。補助金がいくら受給できるのかや併給可能な制度等の無料シミュレーションも行なっておりますのでお気軽にご相談ください。
お問い合せ
まずはお問い合わせください。工事内容や工期等をお知らせください。
オンライン・メール打ち合わせ
お打ち合わせさせていただき、要件の確認やスケジュール・費用感の確認等を行います。
ご契約
お打ち合わせにより当事務所にお任せいただける場合は契約を締結いたします。
必要書類収集・申請書作成
必要書類一覧や注意点を記載したチェックリストを共有いたします。必要書類や工事情報・顧客情報をご記入いただき、送付をお願いいたします。
予約申請・交付申請・補正対応 等
書類が揃いましたら申請を行います。補正対応や期日管理もお任せください。
申請にお困りの事業者さまのサポートを行なっております
下記のようなお悩みを抱える事業者さま、行政書士に申請代行を外注しませんか?
- 補助金を活用したいが手続きが面倒
- 顧客にメリットとなる補助金を提案し、事業拡大を行いたい
- 事務手続きを行うリソースが不足している
これまで複数の事業者さまに弊所の申請代行サービスをご利用いただき、
事務手続きが大幅に軽減した
値引きではなく、適正価格での受注により収益性が向上した
といった課題の解決にお役立ていただいた実績がございます。
本キャンペーンの申請には膨大なボリュームの申請の手引きを確認し、多くの書類や写真の準備等が必要になります。専門家に申請サポートを依頼することで、これらの事務手続きが大幅に軽減でき、正確な申請が可能です。弊所ではリフォーム業者様の申請サポートサービスを提供しておりますので、申請にお困りの事業者様はお気軽にお問い合わせください。